革製品の歴史とイタリアの高品質な本革について
革製品の歴史とイタリアの高品質な本革について
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動物の革を様々な用途に加工した革製品は頑丈で趣のある質感が人気です。
革製品は世界中で作られていますが、特にイタリアは長い歴史の中で育まれた高度な加工技術を持っています。
イタリアの本革は高級品として珍重されていますが、その評価は他に類を見ない技術力の高さによるものです。
長く愛用できる一品を選ぶためにも、イタリア製の本革製品について学びましょう。
そもそも本革とは何か
本革とは天然皮革とも呼ばれている、動物の革だけで作られた革生地です。
本革という言葉は近年になってできた造語であり、これは合成皮革への対義語としての意味があります。
合成皮革は綿や麻などの生地に合成樹脂を塗布した物で、革の模造品として広く普及しました。
見た目が本革に似ているので現在でも様々な製品に加工されていますが、本革に比べると耐久性が低く傷みやすいのが欠点です。
2年から3年ほどで劣化することが多いので長く使うには不向きです。
その点、本革の製品なら約10年は品質が劣化しないとされています。
適切なお手入れを施すことで寿命はさらに長くなるので、自分だけではなく子や孫の世代まで受け継ぐことも不可能ではありません。
イタリアで本革加工が盛んになった理由
本革加工は畜産業の一環として普及した技術であり、古くから畜産が行われていた欧州各国ではそれぞれの国で独自の技術が発展しました。
中でもイタリアの本革は世界でもっとも高品質とされていますが、これはイタリアの本革加工の歴史が長いことに由来します。
イタリアは地中海貿易が盛んであり、欧州以外にも中東や北アフリカなど様々な地域から革生地が輸入されました。
また、イタリアは加工した革製品を販売する輸出国でもあったので、必然的に革生地の加工技術が進んだのです。
イタリア内でいくつもの本革加工工房が作られ、しのぎを削ることでその加工技術は他に類を見ないほど高度なものになりました。
高い技術力に裏打ちされた品質の高さは現在に至るまで評価され、世界中で愛されているのです。
植物タンニンによるなめし加工が高品質の秘密
イタリアの本革が高品質な理由として植物タンニンによるなめし加工が挙げられます。
タンニンは植物から抽出される成分の一種で強い防腐作用があります。
本革は動物の皮膚を加工した物なのでカビや虫食いなどの被害に遭うおそれがあります。
タンニンによるなめし加工を行うことでカビが繁殖せず、害虫も寄せつけないのです。
かつてはどの本革も植物タンニンを使ったなめし加工が普通に行われていました。
しかしこの方法は非常に手間がかかるため、現在では本革であっても化学薬品による防腐加工が主流になっているのです。
薬品による処理は時間がかからず数もこなせる利点がある一方、本革の質感が損なわれる欠点があります。
イタリアの高級な本革は現在でも植物タンニンによるなめし加工によって作られています。
抽出されたタンニンの品質が仕上がりの良し悪しを左右するので、経験豊富な職人による手作業が不可欠です。
また、一度に作成できる数もわずかなので量産はできませんが、それだけに一つ一つの製品は妥協の無い、良質な仕上がりになっています。
イタリア本革は使えば使うほど魅力が増す
本革の製品は高級品としてのイメージがある一方、堅苦しく気取った雰囲気があると誤解されていることもあります。
本革の製品が高額なのは事実ですが、その雰囲気は決して堅苦しく気取ったものではありません。
むしろ、使えば使うほど手に馴染み、落ち着いた雰囲気が醸し出されます。
本革の製品は違いのわかる大人のファッションアイテムであり、その魅力は他では決して得られないと言っても過言ではありません。
特にイタリアの本革は使い込むほど色合いに深みが増し、新品と比べるとまったくの別物のようになります。
使う過程で質感が大きく変わるのが特徴であり、上手に使いこなせば新品以上の価値が生じることもあるのです。
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